追記 (5/23)
下記にて、NAPTや無線を介した時にスループットが落ちる減少について、解説されていた。
スループットが落ちる、と一言でまとめてしまったが、RTT が延びる→パケット送出回数が減る→スループットが落ちる、だった。
綺麗に解説されていたのを初めて見たので、メモメモー。
教科書には載っていない ネットワークエンジニアの実践技術:第1回 FTPでスループット計測するときの注意事項|gihyo.jp … 技術評論社
自宅のフレッツ・光プレミアム+ISPの速度測定をしてみた。
NATがかなりボトルネックであることが分かった。
測定環境
- 測定に用いた計算機 (HW)
- CPU: AMD Athlon II X2 245 (2.9GHz)
I/F (LAN): On board (M4A78T-E) LAN (Atheros AR8121/AR8113/AR8114 PCI-E Ethernet Controller)
LAN Cable: ELECOM Laneed CAT 5e Ethernet cable (3m)
I/F (WLAN): Baffalo WLI-UC-AG
WLAN ch: 48ch (IEEE 802.11a) - 測定に用いた計算機 (SW)
- OS: Windows 7 Pro
Browser: Firefox 12.0 (通信高速化のためのカスタマイズなし)
running processes:
dropbox, gladinet, MSE, daemon tools, VirtuaWin, 付箋帳, nrLaunch, Q-button など… - 測定日時
- 5/11(Fri) 0:20 am ~ 0:40 am
- 測定方法
- 試験1&2
・アクセスライン速度測定: フレッツ・光プレミアム 速度測定サイト を利用 (シングルセッション、マルチセッション)
試験3
インターネット接続速度測定: BNR スピードテスト(回線速度/通信速度 測定ページ) を利用 - NW構成
- 構成1 (有線・1NAPT)
+----+ +-----+ | PC +---[ Ether ]---+ CTU +---[ VDSL ]---[フレッツ・光プレミアム]---[ ISP ] +----+ +-----+
構成2 (有線・2NAPT)
+----+ +------------------+ | PC +---[ Ether ]---+ Baffalo WHR-AMPG | +----+ +--+---------------+ | +--+--+ | CTU +---[ VDSL ]---[フレッツ・光プレミアム]---[ ISP ] +-----+
構成3 (無線・2NAPT)
+----+ +------------------+ | PC + > > > [ WLAN ] > > > + Baffalo WHR-AMPG | +----+ +--+---------------+ | +--+--+ | CTU +---[ VDSL ]---[フレッツ・光プレミアム]---[ ISP ] +-----+
- 論理構成
- 構成1: CTU にて NAPT
構成2、構成3: CTU、WHR-AMPG それぞれにて NAPT
測定結果 (平均)
Wired 1NAT | Wired 2NAT | Wireless 2NAT | |
---|---|---|---|
試験1 | 73.41Mbps | 43.36Mbps | 22.84Mbps |
試験2 | 87.87Mbps | 40.96Mbps | 22.82Mbps |
試験3 | 63.22Mbps | 47.82Mbps | 23.55Mbps |
まとめ
- NAPT (WHR-AMPG) を 1 段追加することで、通信速度は半減する
- 無線区間 (IEEE 802.11a) を通ると、通信速度は更に半減する
- 有線で NAT を 1 段(フレッツ・光プレミアム標準)とすると、平日深夜の社会人向け
集合住宅では、アクセスサービスの理論値 100Mbps に近い結果を叩き出せる場合がある
CAT 5e のケーブルは、多分 100Mbps 以上出そうに見える。ここがボトルネックとなっている印象はない。
WHR-AMPG をかますことでスループットが落ちるのが、WHR-AMPG 内蔵のスイッチングの問題か、NAPT の処理による問題かは不明。
NAPTを切って試験するのは面倒で眠いのでまた今度としたい…
インターネット接続上での速度測定の方が好成績を示す構成2&3については、不明。
無線経由での成績の悪さについて、BNR の試験中に表示される進捗バーの表記から、パケットロスが生じているわけでは
なさそうであり、無線への/からの信号変換のロスである可能性が高い。